退化性関節症1

 退化性関節症は、関節の退行変性を示すもので40歳以上の男女に発生する可能性が高い。好発部位は、重力負荷関節である膝関節、股関節、脊柱では下部頸椎、下部腰椎である。関節の退行変性には順序があり、第一段階では、関節腔の狭小化が起こり、次いで関節部に骨硬化、骨棘形成(関節の変形)が起こる。これらをそれぞれ変形性膝関節症、変形性股関節症、変形性脊椎症という。 

 膝関節では関節の狭小化の段階で関節痛を発症することが多く、関節包あるいは滑液包に<水が溜まる>と言ったケースも少なくない。関節水腫は生体防御反応の一つであり、<注射器で水を抜く>といった処置よりも、関節の正常化(矯正)し、過剰分泌された滑液を吸収させるような治療が望ましい。
 股関節では関節の退行変性によって臀部痛や鼠径部痛を発症するケースが多い。変形成股関節症の重度なものでは、大腿骨頭がつぶれキノコ状に変形してしまうケースもある。この場合は臀部痛、鼠径部痛にとどまらず、下腿部特に下腿外側部にまで疼痛を生じていることがある。変形性膝関節症、変形性膝関節症いずれにおいても関節可動域に制限がみられるので、関節の必要な矯正後、あるいは矯正前に関節周囲の筋の緩和操作や関節可動域を増大するような緩和操作を行うと良い。

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